樹ら楽ステージ・レストステージの違いについて
LIXIL社で販売されている「樹ら楽ステージ」と「レストステージ」
何が異なるのか、徹底比較してみましょう。別ページでも紹介はしてますが、LIXIL社でのコンセプトは、「樹ら楽ステージ」が贅沢感を満たす商品コンセプト。「レストステージ」が、求めやすい価格感での商品コンセプトのようですが、レストステージが廉価版にあたるとは思います。
但し「レストステージ」が、廉価版とはいっても共通部材も多く、別々の開発を行っていたら、開発コストで値段が上がってしまいますので、そのあたりはうまく共通パーツとして、設計されているようですね。
仕上がり外観的にも違いはわかりませんので、値段的が若干安価になる「レストステージ」に分があるようですが、選択部材の種類が多かったり、様々な組み合わせ可能なことや、オプションの充実、カラーバリエーションの数の差などは「樹ら楽ステージ」に分があるようです。
それでは比較していきましょう。
「樹ら楽ステージ」「レストステージ」基本部材比較
■床板
「樹ら楽ステージ」の床板サイズは、46mm x 175mm です。
施工する際には、5mmの隙間を空けますので、180mmピッチとなりますね。
「樹ら楽ステージ」の素材構造は、芯材には廃プラスチックのリサイクル素材が使われてます。桁構造は4本ですね。
「樹ら楽ステージ」で販売されている床板の長さは、最短900mm~最長3600となっております。
「レストステージ」の床板サイズは、46mm x 195mmです。
施工する際の隙間は、同じく5mmのため、200mmピッチとなります。
素材構造は、「レストステージ」も同じように、芯材には廃プラスチックのリサイクル素材が使われてます。桁構造は4本です。
「レストステージ」で販売されている床板の長さは、最短900mm~最長2700となっております。
■幕板
「樹ら楽ステージ」では幕板が3種類準備されています。
太目の仕上がりの幕板A、細めの仕上がりの幕板B、多段幕板という3層に見える幕板があります。
幕板はウッドデッキのステージの縁取りを仕上げる部材になりますので、種類が多いことで仕上がりのイメージも多彩になり、よりオリジナリティが生まれると思いますね。実際には床板キャップも準備されてますので、4パターンあることになりますね。
多段幕板は幕板Bのみで、ロング束柱、束柱Bは対応していません。
対して「レストステージ」は、細めの幕板Bのみ。あとは「樹ら楽ステージ」同様に幕板キャップが準備されています。
幕板の種類が1種類となりますので、仕上がりのデザイン性は、「樹ら楽ステージ」より制限されてしまいます。
「樹ら楽ステージ」「レストステージ」カラー比較
「樹ら楽ステージ」では、カラーバリエーションが5色あります。
「レストステージ」と比較した場合は、一番薄い色と、濃い色がそれぞれ1色分多くなってますので、イメージに近い部材が選びやすいのではないでしょうか。
ただ天然木のウッドデッキでも同じことが言えますが、カタログ上やホームページなどの写真で見るのと、実物の色の違いが大きく感じますので、LIXILショールームや工務店でサンプル材や実物を見ることをお勧めします。
「レストステージ」は3色のバリエーションとなっております。
人気の高いカラーバリエーションを揃えてますので、建物等で使われている壁や床などの、カラーが合わせ難いということが無ければ、特に問題が無い色揃えではないでしょうか。
「樹ら楽ステージ」同様に、カタログ上やホームページなどの写真で見るのと、実物の色の違いが大きく感じますので、LIXILショールームや工務店でサンプル材や実物を見ることをお勧めします。
「樹ら楽ステージ」「レストステージ」価格比較
カタログに掲載されているステージのサイズ比較では、「樹ら楽ステージ」がステップを含める参考価格で、「レストステージ」が、デッキフェンスを含める参考価格のため、部材で比較します。
わかりやすいのが床板。「樹ら楽ステージ」と「レストステージ」床板の長さを同じもので比較。
「樹ら楽ステージ」高さ46mm×幅175mm×長さ900mm の2本入り
¥7,300です。
「レストステージ」高さ46mm×幅195mm×長さ900mm の2本入り
¥7,200です。
この時点で「レストステージ」の方が、100円安いのですが、レストステージの方が20mm幅が大きいので、ステージ床面積で考えるとかなりの差になります。
仮に施工するサイズが、床板サイズのみで、間口を5400mm(5.4m)(建物に平行方向)で、出幅を床板サイズ2700mm(2.7m)(建物に垂直方向)で、床板の使用枚数と金額を計算してみます。
※幕板やキャップの使用で商品それぞれ仕上がり寸法で微妙に異なりますので計算用のサンプル計算です
「樹ら楽ステージ」L寸法2,700が30本必要のため、2本入り¥19,700×15セット=¥295,500
「レストステージ」L寸法2,700が27本必要のため、2本入り¥18,700×13セット=¥241,300 +
1本入り¥10,900=¥254,000
【結果】床板のみで、レストステージの方が、床板だけで¥41,500安く仕上げられる計算になりますね
あと、束柱などもレストステージの方が安いのですが、長さが短いので比較できません。
束柱の長さ違いに付いては、下記の方の記載にある施工比較で理由を紹介します。
幕板やコーナー部材などは品番は異なりますが、サイズが同じものは、同じ金額でした。同一部材と思われますが、注文の際は正しい品番で注文しましょう!
「樹ら楽ステージ」「レストステージ」デッキフェンス比較
「樹ら楽ステージ」では、デッキ上に設置可能なフェンスが6種類準備されております。デザインも異なる為、よりイメージに近いものが設置できるのではないでしょうか。
また、背の高い目隠し効果があるフェンスの取り付けも可能になっている点が、それぞれの設置場所に求められるニーズにも応えられていると思います。
当然デッキステージの上への設置となりますが、耐風圧なども試験された結果だと思われますので安心できますね。
対して「レストステージ」では、2種類のデッキフェンスとなっております。
構造的には「樹ら楽ステージ」で設置されているフェンスも取付できるのではと思いますが、強度試験や取付用の部材開発などを行うと、コストの上昇に伴い、値段が上がってしまうため減らされているんでしょうね。大きな違いは、サニーブリーズフェンスというすりガラス調のポリカーボネイト板が使用されている目隠し効果が大きく、採光があるフェンスがラインナップに無い点でしょうか。
個人的には敷地境界線のフェンスを目隠しにすれば必要ない気もしますが(笑)
※デッキフェンスをベースプレート仕様で設置する場合、「樹ら楽ステージ」も「レストステージ」も、大引に対して位置がずれる場合、床板補強材という部材の取付が指定されてますので、デッキフェンスの取り付けを検討する場合、施工手順を事前に調べるようにしましょう。
「樹ら楽ステージ」「レストステージ」オプション比較
「樹ら楽ステージ」には、床下の隙間を塞げるメッシュ部材が準備されています。風通しを確保しながら、犬や猫の侵入も防げるというものになりますので、動物の侵入や誤って子供が侵入するなどの懸念があるかたには、ありがたい部材ですね。
構造的には「レストステージ」にも取り付け可能かとは思いますが、メーカーとしては、オプション設定が無いので保証対象外となってしまします。
また「樹ら楽ステージ」には、豊富な数のオプション設定があります。
躯体側隙間ふさぎ材も準備があり、建物と人工木デッキは隙間を空けて施工されますが、その隙間を塞げるすぐれものです。
(隙間を空けて施工が必要な理由は、施工ページをご参照ください)
またくり貫き用の部材が準備されていたり、収納蓋なども準備されています。「レストステージ」では準備されていない部材の為、「樹ら楽ステージ」のデザイン性への訴求力が光る部分ですね。
また、1階の庭への設置は、「樹ら楽ステージ」「レストステージ」共に出来ますが、床が土間コンクリートでも施工できる「土間施工部品」は、「樹ら楽ステージ」のみの設定となっております。
また、オプションと呼ぶには、微妙ですが「樹ら楽ステージ」では、LIXIL社で販売されている、エクステリアライトの美彩シリーズが、カタログ上でも掲載されており、夜間のLEDによるライトアップなどの提案が掲載されています。
LED類は、「レストステージ」でも取付は可能になりますので、ここは差があるとは言えませんが、カタログ上での差が、LIXIL社のコンセプトの違いがわかるのではないでしょうか。
「レストステージ」では、「樹ら楽ステージ」では設定や提案がされていないベランダ仕様への掲載がカタログにあります。
「樹ら楽ステージ」の土間施工部品と似ておりますが、土間もしくはコンクリート床に対しての取り付け方法が異なりますので、やはりベランダ上での設置と、1階の土間設置では強度計算や横揺れ計算などが、試験された結果なんでしょうね。
ベランダ仕様も前面に訴求している「レストステージ」では、施工性の向上と仕上がりの良さを目的とした幅調整材が準備されています。
また、ベランダから部屋への繋がる部分に、グレーチングというオプションが準備されており、雨仕舞いを良く出来る為、雨対策が万全になります。
これは逆に「樹ら楽ステージ」では設定がありません。
ここまでオプションの設定の違いを見ると、「レストステージ」が廉価版というよりは、コンセプト違いの別商品という見方も出来るのではないでしょうか。
「樹ら楽ステージ」「レストステージ」施工比較
基本的には、「樹ら楽ステージ」も「レストステージ」も施工手順は同じです。
デッキステージにおいては何も変わらないのですが、デッキ床面上部の仕上がり高さが異なったり、
「樹ら楽ステージ」では想定されている土間コンクリート上への設置の取付説明書が準備されていたり、「レストステージ」では、ベランダ設置の取付説明書が準備されていたりと、それぞれのコンセプトに合わせた取り付けマニュアルがあります。
施工に関する詳細は、別ページで紹介してますので、ここでは割愛しますが、下記に仕上がりに大きく影響する違いを掲載していきます。
「樹ら楽ステージ」では、床面上部の高さが、束柱Aを使用した場合、高さの上限値が、550mmとなります。最低高さは170mmです。
ロング束柱を使用することで、最大高さが、1mまで上げられます。
もちろん束柱をカットすることが出来ますので、現場ではmm単位での調整が可能となります。
現場で切り詰めしなくても、束柱B、ロング束柱Bという部材が、高さ調整をボルト固定で出来る為、コストと相談しながら選択するのもありかと思います。
対して「レストステージ」は、高さの上限値が、450mmとなっております。最小高さは「樹ら楽ステージ」と同じ170mmとなっております。
ロング束柱を使用した場合でも、最大高さは、900mmとなっているため、どうしても900mm超えの高さが必要な場合には、「樹ら楽ステージ」の選択となるかとは思います。
調整が可能な束柱は、「レストステージ」でも準備されていますが、
最大高さは標準の束柱と同様な制限になります。
「樹ら楽ステージ」「レストステージ」比較まとめ
こだわるなら、オプションや部材選択の多い「樹ら楽ステージ」、施工の手間数や少しでもコストを抑えたいのなら、「レストステージ」といったところでしょうか。
実際には手間の違いといっても大きな違いは感じませんので、結局は仕上がりイメージや使用したい部材をある程度デザインや設計してから、商品選択がのぞましのではないでしょうか。
簡単に比較表を作ってみました。参考にしてみてくださいね。
分類 | 項目 | 樹ら楽ステージ | レストステージ |
床板 | 厚み・幅 | 厚み46mm×幅175mm | 厚み46mm×幅195mm |
長さ | L=900~3,600(mm) | L=900~2,700(mm) | |
カラー | クリエベールA | あり | なし |
クリエラスクA | あり | あり | |
クリエモカA | あり | あり | |
クリエダークA | あり | あり | |
ダークグレー | あり | なし | |
幕板 | 幕板A(厚タイプ) | あり | なし |
幕板B(薄タイプ) | あり | あり | |
束柱 | 標準の長さ | 429mm(束柱A) | 329mm(束柱 標準) |
ロングの長さ | 879mm(ロング束柱A) | 779mm(束柱 ロング) | |
標準調整ありの調整幅長さ | 429mm~282mm(147mm可動) | 329mm~232mm(97mm可動) | |
ロング調整ありの調整幅長さ | 879mm~732mm(147mm可動) | 779mm~682mm(97mm可動) | |
仕上がり |
床板面仕上がり高さ範囲 |
170mm~1,000mm | 170mm~900mm |
フェンス | デザイナーズパーツフェンス | あり | なし |
ラフィーネフェンス | あり | なし | |
モダンデッキフェンス | あり | あり | |
デッキフェンス | あり | あり | |
ウッドパーテーション | あり | なし | |
ボードラインフェンス | あり | なし | |
サニーブリーズフェンス | あり | なし | |
大引用 | 土間施工部品セット | あり | なし |
支持台(ベランダ仕様) | なし | あり | |
オプション |
グリップライン取付部品(手すり) | あり | なし |
多段幕板セット | あり | なし | |
ノンレールサッシ納め部材 | あり | なし | |
タイルフロアベースセット | あり | なし | |
リードデッキセット | あり | なし | |
躯体側すきま塞ぎ材 | あり | なし | |
目地塞ぎ材 | あり | なし | |
ポイントライト(LED照明) | あり | なし | |
コーピングLEDユニット | あり | なし | |
ダンスフロアライト | あり | なし | |
シンプルラインライト | あり | なし | |
収納蓋 | あり | なし | |
点検口 | あり | あり |
※上記記述に無いものでも、いくつか比較できるものがありますので参考程度に留めてください。